私のやって良かったと思えるアルバイトは、大学時代に紹介された試験監督でした。
インターネットの掲示板でアルバイトを探していた時に、このバイトを見つけ「1時間座っているだけでOK」という文句に惹かれて応募する事になりました。
時給は千円、僅か1時間のアルバイトということで、遠くであれば受けられない仕事でしたが、幸い自転車で行ける距離の建物だったので応募しました。
それなりの人数の応募があったようですが、結果は採用、地域で一番勉強が得意な学校に通ってた事が良かったのかもしれません。
もくじ
試験監督のアルバイトの仕事内容
仕事の内容ですが、募集要項に書いてあった通り、座っているだけでも良かったのですが、せっかくなので試験前の注意事項の説明からやらせてもらいました。
受験者の前に出て注意事項を説明していると、いつもの自分と逆の立場になっていたので、ちょっと楽しかったです。
試験の内容によっては、それほど監視しなくても大丈夫なことも
説明が終わると10分ほど沈黙の時間が続き、試験開始時間と同時に「始め!」と掛け声をかけて椅子に座りました。
元々が優秀な生徒さんたちの集まりで、カンニングの心配はまずないという感じだったので、雇い主からは試験終了まで眠っててよいと言われたほどでした。
窓から降り注ぐ温かい日差しを浴びて、眠りながらお金を稼いでいる幸せを感じつつ30分ほど過ごした後、退屈になってきたので見回りをすることにしました。
これも普段の大学生活と逆の景色だったので、とても新鮮であり、一生懸命受験している受験者達の顔を見て、自分も学問を頑張ろうというエネルギーをもらえた事が良かったです。
残り時間10分で退席禁止のアナウンス
試験が残り10分になったところで「残り時間10分です、これ以降は退席禁止となります」というアナウンスをします。
残り10分のところであえて退席を締め切るのは、大量の退席者が出て会場がざわつき試験の妨げになったり不正を見抜く事が難しくなるからです。
試験終了の合図と答案用紙の回収
そして試験終了の時間になると
「止め!筆記用具を机に置いてください。
係員が答案用紙を回収しますので、答案確認が終了するまで少々お待ち下さい」
と宣言して答案用紙を回収します。
回収する時もいつもと逆の景色が見られた事がおもしろいところです。
自信満々の顔をした人や、空白が多くうなだれている人、時間に追われて終了後も解答を書いている人、解答欄を間違えて大慌てで書き直す人など、受験の悲喜こもごもに触れる事ができました。
答案用紙の回収が終わると、他の監督官の方々と一緒に枚数の確認をし、受験生に対して退室許可の宣言をしたところで仕事は終了です。
試験監督のアルバイトをやらなければ良かったと思ったことは一度もない
あまりにも楽すぎて千円とはいえお金をいただくのが申し訳なかったですが、待つことが苦手な方にとっては苦痛があるかもしれません。
私の場合は、椅子に座って居眠りができるタイプだったので、ぴったりでした。
その後、会場に残って試験の内容を、おしゃべりしている女の子たちや他の監督官の方たちと食事をする事になり、人間関係を広げられたのも良かった事です。
その後も何度か試験監督のアルバイトをさせていただいたのですが、ピンと張り詰めた空気で真剣に監督をしなければならないところもありました。
他には試験中に、会場の駐車場に暴走族が入ってきて、場内が騒然とするようなこともありました。
なので、一言に試験監督と言っても前述したような居眠りできるほど楽なものばかりではなく、仕事内容は、試験の内容や受験者の雰囲気次第でガラリと変わるものだと思っています。
しかし、私にとって試験監督をやらなければ良かったと思うような事は1度ありませんでした。
様々な雰囲気のなかで、様々なアクシデントを楽しみながら、受験者たちが最後まで集中できる環境を守るアルバイトにやり甲斐を感じていました。
今は社会人なので、1時間だけアルバイトというのは難しいですが、もし機会があればまたぜひやってみたいものです。