不動産会社の事務のバイト

20代の頃に2年間、不動産会社の事務のアルバイトをやっていました。

仕事の内容は、この会社は幾つかの会社から分譲マンションの販売だけを任されていました。

そのマンションギャラリーに来てもらうためのチラシを家のポストに入れたり。

また、

  • ギャラリーにお越しいただいたお客さんの受付業務
  • 書いてもらったアンケートの個人情報のパソコンへの入力
  • その個人情報まとめて表にしてテレアポの資料作り
  • 電話受付などなどと営業さんの仕事のサポート業務

をしていました。

家族連れで来場されるお客さんが多いので、大人たちがしっかりとギャラリーを見学できるように、ちびっこ達と遊んでおくような業務もありました。

不動産会社の事務のアルバイトで大変だったこと

辛かったことは冬にチラシ配りのために自転車で走り回ることです。

本当に寒くて凍える時もありました。

マンションギャラリーの受付に立っている時も、屋内と言えども冬はやはり寒かったです。

それとこの業界は恐らくどこの会社でも同じだと思いますが、営業担当にはマンションを売るというノルマがあります。

ギャラリーがオープンした直後はどんどん人が来場するのでまだいいのですが、お客さんも少なくなり販売数も停滞気味になってくると、事務所内にはピリピリしたムードが漂い始めます。

そのため営業担当も昼間の来場者の案内以外に、暇な時間は一度来場した人や名簿会社からのリストを使って、迷惑にならない夜10時くらいまで電話攻勢をします。

時には営業担当が部長からノルマを達成できずに、叱責されていたりして本当に気の毒でした。

辞めていく人もたくさんいました。

そういうのを見るのが辛かったです。

不動産会社の事務のアルバイトで良かったこと・メリット

けれど良かったこともいくつかあります。まず時給がいい割には仕事が楽でした。

特にギャラリーへの来場者が少ない平日などは、もうひとりのアルバイトの子としゃべり込んでいたりしていました。

部長や社長たちは暇なのか、ブラブラと受付に遊びに来たりしていたので、みんなでいろいろと話していました。
 

特に私にとってここでアルバイトして良かったのが、不動産業界の人と接することができたことです。

実は私には、いつまでも自分のものにならない賃貸にお金を払い続けるよりは、「自分の城を持ちたい」という秘かな願望がありました。

しかし一戸建てというよりはマンションが良かったので、ずっとこのアルバイトをやる前からも、いくつかマンションギャラリーを巡ったりしていたのです。

周りにマンション購入者もおらず非常に情報に乏しい中で、こんなにこの業界で働く人に囲まれるのは、マンション購入に関してとても強みでした。

仲良くなった頃に部長や社長にマンション購入を考えている話をしたら、最初は冗談だと思ったようですが、最終的にはいろんな情報をくれました。

新築マンションの良し悪しはここをチェックしろとか、マンション用語の解説とか親身になって教えてくれました。

別の不動産会社で一社員として働いていた社長と部長が、営業成績が非常に優秀でそれで作られた会社だったので、いわば二人とも不動産のプロです。

そして私はお客さんではないので、どんなインターネットのサイトや本に書いてないような、いろんな裏話をも包み隠さず話してくれました。

もう私にとっては生きる参考書のような人たちでした。
 

それから数カ月後、彼らの教えでビビッときた新築マンションに出会え購入を決めました。

プロに出会わなければ見過ごしていた物件かもしれません。

その購入した物件が私の地元に近くはなったものの、このアルバイト先から遠くなったために、楽しかった仕事ですが辞める時が来ました。

全てのバイトがお金以外の部分でいつか自分のためになると思っていますが、こんなに目の当たりにしたバイトも初めてでした。

いまでも感謝しています。